厳選した美しいアピストグラマ等の熱帯魚を提供。熱帯魚輸入卸販売のコクーン

Apistogramma sp. D25

Apistogramma sp. D25
コロンビアのほぼ中央に位置するプエルトガイタンの近くを流れる、とある小川です。
乾季を迎えた川で、水深は浅く、川底の水草や堆積物が見えるくらい透明度は高いです。
アピストグラマが生息している川は低pHでブラックウォーターと思っている方が居るかもしれませんが決してそうではありません。
このように静かに流れる小川の岸辺や物陰にひっそりと生息しているアピストグラマも居ます。
この写真をご覧になってお分かりいただけるとおり、岸は2mほどの切り立った岸壁になっています。
雨季には川の増水に伴い水はこの岸壁を軽々と乗り越えてこの辺り周辺は小さな湖のようになっているものと思います。
このような川沿いの土地では、雨季の川が運んでくる堆積物により肥沃な土壌が形成されます。そしてそこに生きる水草は、雨季には水中葉を、乾季には水上葉を展開します。
このように雨季に冠水してしまう土地を、バルゼアといいます。
人間が住む町の近くでは、このようなバルゼアの特徴を生かして川沿いの土地をよく農業用に利用しています。

そのような川からやって来たアピストグラマが、今回紹介するsp. D25です。
このアピストグラマの生息地の詳細は一切公表されていませんので、上の写真がsp. D25の生息地の写真とは限りませんのでご了承ください。

Apistogramma sp. D25
飛行機でコロンビアを飛び立ちアメリカを経由して約24時間かけて遠い日本にやって来た直後の写真です。
現地での梱包作業時間や空港での待ち時間を考慮すると恐らく30時間以上は小さな袋の中に閉じ込められていたと思われます。
輸送に関しては十分に配慮するように強く要請していますので、どんなに小さなアピストグラマであっても全て1匹梱包でやって来ます。
その甲斐あり、一時的に入れた簡易水槽に関わらず体調は全く問題ありませんでした。

Apistogramma sp. D25
管理水槽に移してから24時間後の写真です。
そこかしこでフィンスプ合戦が見れるほど元気いっぱい。

Apistogramma sp. D25
中には目の後ろから背中にかけて赤い模様が出ている個体が居たり。

Apistogramma sp. D25
この個体のように、頬に多くの赤い斑点を持った個体も居ました。
現地からのインボイスでは、"sp. schwarzkehl(ヴィエジタIII)に関連した新たな種"とされていました。
しかし、もしテトラ本が近くにあったら手にとってヴィエジタのformIIの写真と上の写真を見比べてみてください。
テトラ本は古いのでも最新のでもどちらでも結構です。同じ写真を左右反転させているだけですので(笑)
さあどうでしょうか。。。

このアピストグラマをヴィエジタIIIの別バージョンと軽く扱ってしまうには少し無理があるように感じます。
そしてこのsp. D25の大きな特徴の一つとしてスタイルの良さが挙げられます。
スリムで流れるようなこの種のスタイルは、ヴィエジタと呼ばれるいくつかの種の中でもトップクラスと言えるでしょう。

Apistogramma sp. D25
このアピストグラマは限定されたポイントに行かないと捕獲出来ない種です。
そしてそのポイントを知っている漁師は極々僅か。
多分しばらくはこのポイントには行かないはずなので次の入荷はいつになるか分かりません。

Apistogramma sp. D25
輸入当初は小さくて卸せなかった個体も少しずつ成長して、頬の赤い斑点が出てきそうな個体もちらほら居ます。
成長とともに赤い斑点の出現を楽しむのも良し、子取りしてFで赤い斑点の出現を期待するのも良し。
楽しみ方は飼育者様がお決めください!


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